2009年08月03日

安田村發展史(上・下巻) Ⅱ


大石さんとお会いしました

 公民館で、「その復刻した安田村發展史はどこにあるのですか?」と館長さんに尋ねると、「ここにあります。」といって、本棚から持ってきてきただきました。

 表紙は布で、プロがきちんと装丁した立派なものです。「ずいぶん立派に装丁してありますが・・・これは頒布されているのですか?」とお聞きすると、「いや、頒布はしていません。これは大石さんが個人的に装丁されたもので、装丁だけでかなりかかったようです。6冊つくられて、その中の一冊を公民館に寄贈していただきました。でも、CDに収められているものがあります。これは、上・下巻それぞれ1,000円で希望者にお渡しできます。」

 「では、それをいただけませんか。」というと、「今、手元にありませんので、大石さんに電話してみましょう。」と電話していただいたところ、これからご本人が持ってこられるとのことで、思いがけず大石さんにお会いすることができました。

 大石さんはすぐにお見えになりました。

 「よく思い立たれましたね」

 「いや、最初は苦労しました。特に郷土史に興味があったわけではなく、痛みが激しいので、このまま放置できないということでとりかかっただけです。ですから、痛みの激しい下巻からとりかかりました。下巻は戦時中の物がない時代に出版されているので、紙の質が上巻より悪いので痛みが激しかったのです。
 
 古い漢字が多くて、その都度IMEパッドで検索しながら入力したのですが、それでも無い字もあったりして、一部は部首を組み合わせてつくったり、原本の字コピーしてそのまま使用したものもあります。

 ところが、慣れてくると本の内容そのものに興味が出てきて、入力するのが楽しくなってきました。早く先を読みたいので、早く入力したいと思うようになりました。ですから、暇ができれば入力していました。楽しみながらyりましたので苦労したという思いはまったくありません。おかげで、郷土の歴史には少しは詳しくなりました。」

 ということでした。

 そして、「残りが少なくなってくると、少し寂しい思いもあって、村の新聞が発見された時には、すぐに入力して後世に残そうと思いました。」

 ・・・なるほど

 それで、お持ちいただいたCDをいただいて帰りました。

 そして、早速翌日から全ページをプリントアウトすることにしました。両面印刷にしないととんでもなく厚いものになります。普通に市販されている紙は両面印刷をすには少し薄すぎます。かといって、その上の紙は少し厚すぎますから、知り合いの印刷屋さんで適度な厚みの紙を1,000枚調達してもらいました。

 もちろん失敗もありましたが、なんとか二日かかって全ページを印刷し、また印刷屋さんに行って簡単な装丁をしてもらいました・・・できあがった時の嬉しかったといったら、ここしばらくない感動モノでした。

 それで、特に知りたかった明治維新の「石州口の戦い」の部分、それと明治に入ってからの「一揆」の様子、そしてここらの「廃仏毀釈」の実態についてすぐに読みました。

 昭和10年代の記事ですから、まだお年寄りの中には実際の戦の様子などを知っている方の聞き取りもあり、臨場感あふれる資料がぎっしり詰まっています。

 しばらくは、楽しみが続きそうです。大石さんには感謝・感謝です・・・・・が、まだお礼状も書いていません。

 それで、入力どころか、今のようにコピー機もなく、デジカメもない時代に、この郷土史を一人で書かれた「矢富熊一郎先生」の偉大さを改めて実感しました。

 当然、この石見が産んだ人間離れした碩学矢富熊一郎先生にも今さらながら感謝・感謝です。

 矢富先生については、また改めてご紹介することにします。

 


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